とある社会人クライマーのボルダリング小話

ボルダリング・クライミングに関する情報を、個人的な目線で整理して、ちょっとまとめるブログ

脱出その① 〜柔軟と可動域〜

3級クライマーを脱出するために、家で簡単にできる且つ有効なこととして、まずは柔軟と可動域の拡大が挙げられます。どこの柔軟と可動域かというと、

「股関節」

「お尻の筋肉群」

腸腰筋

です。骨盤や足のまわりには色々な筋肉がありますが、かなり細かく複雑なのでなかなか意識できていない箇所も多くあります。柔軟というと、開脚や前屈がぱっと思い浮かびますが、クライミングに有効なメニューは少し違います。クライミングでは以下の柔軟メニューが効いてきます。

 

①かえるストレッチ

写真のようなポーズで股関節を広げます。

ラグが敷いてある地面や、ベッドの上でやる事をお勧めします。私は起きてすぐベッドの上で行うようにしています。

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最初は、広げるだけで痛い方もいると思いますが、慣れてくると徐々に下腹部が地面に近づくようになってきます。さらに、お尻を前後に動かしたり、お尻で円を描いたりできるようになってくると股関節の可動域が上がり、骨盤を立てるような動きができるようになります。

前後にお尻を10回くらい動かしたり、時計回りと反時計回りに10回ずつくらいお尻で円を描きましょう。

 

【効果】

腰が壁から離れず、壁に入れるようになる。

膝が内側に入らずに外側を向いて踏めるようになる。

骨盤が立ち、踏み足に力が入るようになる。

 

②お尻のストレッチ

 

写真のように足を組み、前に倒れてお尻の筋肉を伸ばします。

 

足を組む

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前に倒れる

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それを左右で20秒ずつくらいそれぞれ行います。

腰を捻ったり、膝を地面に向けて押したりお尻に効くポイントを探しながら動くのがコツ。

単に身体を倒すだけだと、お尻に効かない楽な方向に身体を倒している可能性がありますので注意してください。

 

【効果】

ヒールの際にお尻に力が入り、ヒールが効く。

腰回りの動きが軽くなる。ランジやデットで腰が壁に近づく。

ルーフの時に腰が落ちにくくなる。

 

腸腰筋のストレッチ

 

腸腰筋とは背骨や骨盤と足の付け根を結ぶインナーマッスルです。ここをストレッチするには写真のように片膝を立てて、後ろの足首を伸ばします。

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そして、足首を伸ばしている方の前ももを出来るだけ地面に近づけます。この時になるべく、身体を立てるようにします。両手を上に上げると更に腸腰筋に効きます。これを左右で20秒ずつくらい行います。

 

【効果】

手に足や足場が高い課題で足が上がるようになる。

狭い課題で足をお腹の方に畳めるので、ホールドに足が入るようになる。 

腰をそらす抵抗感が減り、腰痛の予防にもなる。

 

足をしっかり使えるようになると、ムーブの幅が広がりますし、踏み足が切れにくく踏ん張りが効くようになります。

骨盤や股関節は運動の基礎にもなるので、ランジやデットの時に腰が折れずに全身が連動するような、しなやかな動きになります。下半身の可動領域が広がると腕や指に頼る登りから、全身を使った登りに変わっていく事が実感出来ると思います。